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SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年に開かれた国連サミットにて決められた世界共通の目標です。
この記事では、SDGsの17の目標の中で特に産廃物処理業と深く関わってくるであろう、目標12「つくる責任 つかう責任」について説明します。
SDGsの17の目標のうち12番目の「つくる責任 つかう責任」は、生産者も消費者も地球を守るために責任ある行動を取るべき、という意味です。
この目標12を達成するためのターゲットがさらに11あるのですが、その中に産廃物処理業と大きく関わりのあるものが4つあります。以下に紹介しておきましょう。
「2030年までに、天然資源を持続的に管理し、効率よく使えるようにする。」
「2030年までに、お店や消費者のところで捨てられる食料(一人当たりの量)を半分に減らす。また、生産者からお店への流れのなかで、食料が捨てられたり、失われたりすることを減らす。」
「2020年までに、国際的な取り決めにしたがって、化学物質やあらゆる廃棄物(ごみ)を環境に害を与えないように管理できるようにする。人の健康や自然環境に与える悪い影響をできるかぎり小さくするために、大気、水、土壌へ化学物質やごみが出されることを大きく減らす。」
「2030年までに、ごみが出ることを防いだり、減らしたり、リサイクル・リユースをして、ごみの発生する量を大きく減らす。」
現在、世界中で毎日多くの廃棄物が排出されています。世界銀行の報告書「What a Waste 2012」によると、多くの廃棄物を排出しているのは、日本を含む高所得国とのこと。
これから中・低所得国の経済発展が進むに従い、ますます排出量が増えていき、2025年には世界全体で年間22億トンもの廃棄物が出るのではないかと予想されています。
大量消費と大量廃棄を続けていると、いずれ資源が枯渇してしまいます。大量の廃棄物を処理するための場所と手間も、追いつかなくなってしまうでしょう。
このような事態になることを防ぎ、持続可能な開発を続けるために、この「つくる責任 つかう責任」という目標が作られたのですね。
目標12「つくる責任 つかう責任」を達成するために、産廃物処理業者ができる取り組みを紹介します。
1つ目は、産廃物を細かく分別することです。機械もしくは手作業によって廃棄物を細かく分別していくと、廃棄すべきもの以外に、再資源化できるものや再生可能エネルギーに生まれ変わることができるものが混ざっていることがあります。
これを徹底することで、資源化できるものはなるべく資源化し、廃棄物の量を減らすことができます。
2つ目は、同業種であるか他業種であるかにかかわらず、積極的に他社との連携を図ることです。自社では廃棄物として処理していたものが他社では再資源化できるなど、新たな気づきがあるかもしれません。
日本国内の廃棄物資源化施設の規模は、海外に比べて小さく、国内の廃棄物資源化施設は一般廃棄物を対象にしたものが主体で、産業廃棄物の大規模施設での効率的な資源化は進んでいないのが現状です。
海外では、民間のみや、民間企業と公共が共同で整備する大規模施設(300t/日以上)が多いのですが、日本ではほとんどが公共事業体のみによって整備されています。海外の資源化施設でのエネルギーの利用形態を見ると、発電利用のみが72%とメインですが、欧州では、地域冷暖房利用などの熱利用による効率的なエネルギー利用が進んでいます。
地⽅部では、産業廃棄物処理が単純焼却、埋⽴中⼼で資源が活⽤されておらず、⼩規模業者による処理が多いので、排出事業者と住⺠の不安が懸念されます。また、処理コストが⼤きいのが難点なのが現状です。廃棄物資源を有効活⽤するためには、地域の廃棄物の⼀体的な処理と、スケールメリットによる資源化率の向上が求められます。
そうすることで、廃棄物による再⽣可能エネルギーの創出や、循環型社会の形成が期待できます。また、PFIによる合理化と効率化をすることで、「建設費の合理化・AI等を駆使した効率的な運営(運営費等ランニングコストの低減と⾼効率発電)」が可能になり、開かれたオープンな運営と、地域へのエネルギー供給を行うことで、住⺠参加型のコミュニティを創造でき、地域活性化や財政の安定にもつながります。
神奈川県に本社を置くアイダストでは、SDGsの理念に共感し、さまざまな取り組みを行っています。たとえば廃棄物の再資源化では、神奈川県内や東京都内の建築現場で発生したがれきなどをアイダストの中間処理施設に運び、手や機械による選別を行ってリサイクル処理へとつなげています。
また、近隣環境への取り組みでは作業中に発生する粉塵が飛び散らないようミストを導入し、周辺エリアの清掃を実施。施設内の汚れを周囲へ持ち出さないよう配慮しています。
SDGsに賛同し、廃棄物処理を軸とした社会課題の解決に取り組んでいるサン・クリーンサービス。たとえば適正処理を行うために、八千代市の資源リサイクルセンターを中心とした分別を実施しています。
また、リサイクルに関するコンサルティングも行っており、顧客企業の省資源化やリサイクル化のための提案も実施。リサイクルのプロとして、きめ細やかなサービスで適正処理を実現させています。
大邦興業ではSDGsへの取り組みとして、廃棄環境や処理方法にフォーカスしています。なかでも「つくる責任・つかう責任」に注目しており、事業系廃棄物の分別をわかりやすくする取り組みを実施。事業所等における廃棄物置き場のレイアウト案・事業系廃棄物の出し方の図・廃棄物排出品目確認シートなどを作成しています。
また、三重県内の中学・高等学校と連携し、職業体験なども実施。廃棄物処理を体験してもらい、こみ分別の重要性などの理解へつなげています。
愛知県に本社のある加山興業では、SDGsに取り組むため、まず「SDGsカードゲームセミナー」を開催して社内での理解を深めました。さらに取り組むべき課題を明確にし、「緑あふれるクリーンな日常を世界に」というビジョンの実現を目標に設定。
設備導入により多品種・小ロットの廃棄物も積極的にリサイクルし、適正処理と資源循環につなげています。また、回収した廃棄物は手間をかけて分別し、高いリサイクル率を実現させています。
三重県に本社のある丸商では、SDGsへの取り組みとして資源の再利用に力を入れています。具体的には、顧客企業のリサイクルセンター内に廃棄物選別のための容器を設置。また、法令を遵守することで不適切な処理を防ぐように心がけています。
さらに丸商では、エコドライブや積み込み時の飛散防止なども行うことで環境や社会へ配慮しています。
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